桜が咲く時まで、生きていたい
3月________。

ほとんどの人の入試が終わり、進路が決定した。

中には、まだ残っている人もいるが、3-Eは全員決まっている。

残り9日。もうすぐ卒業式だ。

小牧先生にも、卒業式に出席することの許可はもらい、参加することになった。

今は、卒業式の練習もちょくちょく入っている。

こんな姿でみんなの前に行くことはかなり躊躇いがあったが、やはり卒業式には出たい。

とは言っても、立ったり座ったりもできないので、練習に参加する必要はないのだが、少しでも長くみんなと一緒に過ごしたいという気持ちの方が強かった。

病院にいるときは、一人でいる時間の方が長くて、時間が過ぎるのが遅い気がしていた。

両手両足を動かすことができないので、そう感じるのも仕方はないのだが。

でも今は、時間が過ぎるのがとても早い。

何せ、もう卒業式の前日になったからだ。

制服に袖を通すのも最後。今のメンバーはそれぞれ別の大学なので、会うことも難しくなるだろう。

今日は学校も午前で終わり、一緒に病院に戻ってきた。なんだか寂しくなってきて、みんなで病室に荷物を置いて制服のまま外に出る。

小牧先生や羽田さんも察してくれたのか、何も言わずにいてくれた。

わいわいと外に出て、院内にある桜の下に行く。

そこでなぜか急に写真を撮ろうということになり、そこにいた看護師さんを捕まえて写真を撮ってもらった。

なぜ前日、とも思ったが、よしとしよう。

とても、桜が綺麗に咲いている。
< 73 / 77 >

この作品をシェア

pagetop