すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「改めまして。私はスヴェンの母エレノアと申します。先ほどは取り乱して失礼しましたね。どうぞ、あなたの家だと思ってくつろいでちょうだいね」
婦人はきちんと姿勢を正し、表情もきりっとさせて、はっきりとした口調で話した。
「ありがとうございます」
私が答えると婦人はとなりの侯爵に向かって訊ねた。
「私の話をどこまでしているのかしら?」
「ああ。スヴェンの母であることしか伝えていない」
「わかったわ。では、あれをお見せしてちょうだい」
婦人が声をかけると、侍従が使用人とともに大きな肖像画を運んできて、被せてある布をするりと外した。
それを目にした私は、驚きのあまり思わず声を洩らした。
「……私?」
肖像画に描かれている人物は、今の私とよく似た容姿をしているのだ。
髪や目の色だけでなく、体型も表情もすべてがまるで鏡に映る自分を見ているかのようだった。
けれど、その人物は格式高い衣装に身を包み、高価な宝石と輝くティアラを身につけていた。
その気品と威厳は令嬢よりも格上の人物であることを示している。
つまり、私であるはずがないのだ。
婦人はきちんと姿勢を正し、表情もきりっとさせて、はっきりとした口調で話した。
「ありがとうございます」
私が答えると婦人はとなりの侯爵に向かって訊ねた。
「私の話をどこまでしているのかしら?」
「ああ。スヴェンの母であることしか伝えていない」
「わかったわ。では、あれをお見せしてちょうだい」
婦人が声をかけると、侍従が使用人とともに大きな肖像画を運んできて、被せてある布をするりと外した。
それを目にした私は、驚きのあまり思わず声を洩らした。
「……私?」
肖像画に描かれている人物は、今の私とよく似た容姿をしているのだ。
髪や目の色だけでなく、体型も表情もすべてがまるで鏡に映る自分を見ているかのようだった。
けれど、その人物は格式高い衣装に身を包み、高価な宝石と輝くティアラを身につけていた。
その気品と威厳は令嬢よりも格上の人物であることを示している。
つまり、私であるはずがないのだ。