すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「すみません。失言を……」
「いいえ。あなたの反応はもっともですよ。なぜなら、私も同じことを思いましたもの」
婦人が微笑んでそう言った。
この肖像画について侯爵が説明をする。
「母さんはこのカルベラ国の王族の血を引く、エレノア・カリスベール元王女殿下なんだよ」
私は驚いて息を呑んだ。
カルベラ国の王室についての情報はあまり我が国では知られていない。
現国王と王妃、そしてその王子と王女のことを耳にしたことはある。
私が貴族学院に席を置いていたとき、現国王と王妃は国賓として招かれ、学校ではその話題で持ちきりになった。
私はほとんど学校へ行かず、ずっと家にこもっていたから実際に目にしたことはなかったけれど、国王は金髪だと聞いていた。
「お会いできて、光栄でございます」
私が震え声で言うと、婦人は破顔した。
「いやだわ。かしこまらなくていいのよ。今はただのおばあさんですから」
そのとなりで侯爵が説明を加える。
「ああ。君に素性を話したのは、母さんと君がよく似ていることを示したかったからだ。これでわかっただろう? 君自身も母さんと似ていることが」
「はい。とても……」
言葉がうまく出ず、唇をぎゅっと引き結ぶ。
胸の鼓動がさっきよりも一層高まるのを感じた。
「いいえ。あなたの反応はもっともですよ。なぜなら、私も同じことを思いましたもの」
婦人が微笑んでそう言った。
この肖像画について侯爵が説明をする。
「母さんはこのカルベラ国の王族の血を引く、エレノア・カリスベール元王女殿下なんだよ」
私は驚いて息を呑んだ。
カルベラ国の王室についての情報はあまり我が国では知られていない。
現国王と王妃、そしてその王子と王女のことを耳にしたことはある。
私が貴族学院に席を置いていたとき、現国王と王妃は国賓として招かれ、学校ではその話題で持ちきりになった。
私はほとんど学校へ行かず、ずっと家にこもっていたから実際に目にしたことはなかったけれど、国王は金髪だと聞いていた。
「お会いできて、光栄でございます」
私が震え声で言うと、婦人は破顔した。
「いやだわ。かしこまらなくていいのよ。今はただのおばあさんですから」
そのとなりで侯爵が説明を加える。
「ああ。君に素性を話したのは、母さんと君がよく似ていることを示したかったからだ。これでわかっただろう? 君自身も母さんと似ていることが」
「はい。とても……」
言葉がうまく出ず、唇をぎゅっと引き結ぶ。
胸の鼓動がさっきよりも一層高まるのを感じた。