すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 完成した光の絵を見て、人々がざわめき始める。

「あれは……親子の絵?」
「それにしては何か違和感があるな」
「まるで、母親を追いかける娘のようだ」
「母は娘を見ようともしない……なんて残酷な」
「可哀想に……娘の手が届かないわ」

 それぞれの声が波紋のように広がっていく。

 私はとても残酷な絵を描いたと思う。
 けれど、これが彼女の心の中(・・・・・・)――


「いやぁぁっ! なにこれ! ふざけないでっ!」

 振り返ると、セリスが絶叫を上げていた。
 顔を歪め、肩を震わせながら、私を睨みつけている。

「今すぐ消しなさいよ! レイラ!」

 彼女の声は、怒りとも恐怖ともつかない悲鳴だった。
 私は冷静に、彼女に告げる。

「ずっと言いたかったことがあるの。セリス、あなたが今まで私に向けていた強い敵意。理解できるわ。けれど、あなたが心に秘めた深い思いをぶつける相手は、私じゃない」
「うるさいっ! 早く、こんな絵は早く消しなさいよ!」

 セリスの瞳には涙が浮かんでいた。

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