すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 長時間の苦痛に悶え、ようやく目覚めたのは明け方だった。
 全身が鉛のように重く、意識はぼんやりしている。けれど真っ先に視線が向かったのは右手だった。

 その瞬間、私は思わず絶叫した。


「きゃあああっ!」

 右手は赤く腫れ上がり、皮膚が爛れて出血している。
 膨れ上がった手のひらは、まるで異形のものに変わり果てていた。


「いやああっ……どうして……どうしてこんな……!」

 狼狽えながらベッドを飛び降りた瞬間、力の入らない足がもつれて床に崩れ落ちた。
 立ち上がろうとしても膝は震え、体はまるで自分のものではないかのように言うことをきかない。

 ふらつく足でどうにか部屋を飛び出すと、私の声を聞きつけた使用人が駆け寄ってきた。
 私はその胸にしがみつき、震える声で必死に訴える。


「助けて! 医者を呼んでちょうだい! 手が……私の手が……!」
「ひっ……火傷ですか? 少々、お待ちを……すぐに」

 使用人は青ざめた顔で慌しく駆けていった。

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