すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 可哀想なレイラ。
 きっと今頃はもう、国境を出ているでしょうね。
 少しあなたに同情しちゃうわ。

 でも、あなたは充分人々から称賛を受けて、満足した人生を歩んだのだから。
 もういいでしょ。


「ああ、そうだ。セリス、お前を私の養女にしてやるぞ。これからはわがスレイド家を名乗るといい」
「ありがとうございます。伯父様。ところでレイラの戸籍はどうなったの?」
「行方不明として手続きしたさ。もう忘れるといい。あいつはこの家からいなくなった。それだけだ」
「そうね」

 すべて計画通りよ。
 これからは私があなたの代わりになってあげる。
 アベリオの妻になって、聖絵師(オーラリスト)として仕事をして、社交界で輝いて生きていくわ。


 さようなら、レイラ。永遠に。

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