皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
私は思わず難しい顔をした。

「どういうことですか?」

イーヴの眼差しは鋭く、迷いがなかった。

「先ほど、あなたは皇帝陛下の口づけを受け取らなかった。」

顔が一気に熱くなる。

「……見ていたんですか?」

「付き人として当然です。」

その断言に、胸がざわついた。

彼が私たちの仲をかき乱しているように思えて、思わず唇を噛む。

「これからは──皇帝陛下が求められたら、それに応じるように。」

「なぜですか。いくら皇帝でも、私の心まで操ることはできません。」

毅然と返すと、イーヴの声が一段と大きく響いた。

「それが、陛下に甘えているというのです!」

突き刺さるような言葉に胸が痛む。

けれど私は必死に言い返した。

「違います! 皇帝陛下は、私の気持ちをないがしろにするような方ではありません!」

イーヴが何か言いかけたその瞬間、私は踵を返し、階段へ駆け出した。

熱い頬を押さえながら、胸の鼓動をごまかすように、一段一段を急いで下へと降りていった。
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