皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「ん……」

瞼を開けると、すぐ傍に二つの影があった。

ヴィックとティド。二人とも心配そうに私を見つめている。

「気が付いたか、アンヌ。」

「……ああ、よかった。」

その声に、胸がじんわりと温かくなる。

ずっと私のそばで見守っていてくれたのだ。

「私……」

かすれた声を漏らすと、ヴィックが重く口を開いた。

「……僕が結婚するって聞いて、気を失ったんだ。」

「えっ……」

驚きに目を見開いたのはティドだった。

「結婚するんだな。」

吐き捨てるようなその声に、私の胸がまた痛む。

けれど、ヴィックは沈黙したまま。

その沈黙が、言葉よりも苦しい。

耐えきれず、私は震える声で問いかけた。

「……相手は、誰なの?」
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