皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「ヴィック! これって……」

「ああ。そうだよ。君へのプロポーズだ。」

耳に届いた瞬間、視界が涙で霞んだ。

初恋の人が、今、私の目の前で──皇帝としてではなく、一人の男性として膝をついている。

ヴィックは静かにポケットから小さな箱を取り出した。

開かれた中に輝いていたのは、大粒のダイヤモンドの指輪。

「おばあ様も、お母様も……この指輪でプロポーズを受けた。だからアンヌ、君にも受け取ってほしい。」

大切な家の宝を、私に差し出すなんて。

その重みが胸に響き、涙腺はもう崩壊していた。

「でも……ヴィックにはナタリー姫が……」

震える声で言うと、彼は首を横に振る。

「断った。僕には心に決めた人がいる、と伝えたんだ」

真っ直ぐに私を見つめる瞳。

その眼差しが告げていたのは、疑いようのない答え。

──心に決めた人。それは、他でもない私。

涙が溢れて止まらなかった。
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