皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「何を言いだすの? 一体、自分で何を言っているのか解っているの?」

「解っている。──それぐらい、アンヌを愛しているんだ。僕の中で妻になる人は、君しかいない。」

迷いのない力強い言葉に、胸が震える。

「……ごめんなさい。本当にごめんなさい。」

必死に立ち去ろうとした瞬間、温かな手が私の手を掴んだ。

「何を謝るんだ。何が君を不安にさせている? 教えてごらん。」

その優しい瞳に吸い込まれて、息が詰まりそうになる。

「……身分よ。」

やっと絞り出すと、ヴィックは即座に首を振った。

「身分なんて、関係ない!」

「あなたには関係なくても、この国にはあるのよ!」

思わず叫んだ声が震える。
すると──

「アンヌ!」

ヴィックは私を強く抱きしめた。

圧倒されるほどの腕の力に、息が止まりそうになる。

それでも胸の奥で、彼の熱い鼓動が響いていた。
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