皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
「イーヴさん、ここは……?」

「昔、使われていた部屋ですよ。」

部屋──と呼ぶにはあまりにも陰湿だった。

窓はなく、陽の光も差し込まない。

冷たい空気が肌を刺し、私は思わず腕を抱いた。

「さあ、この部屋です。」

イーヴが足を止めたのは、一番奥の扉の前。

胸に不安が広がる。

「えっ……?」

戸惑う間もなく、背中を強く押された。

「きゃあ!」

冷たい石の床に倒れ込み、手のひらに痛みが走る。

顔を上げると、イーヴは無表情のまま扉を閉ざし──ガチャリと重い音が響いた。

「イーヴさん……?」

呼びかけても返事はない。

ただ冷たい鉄の鍵がかかる音だけが、胸に重くのしかかった。

──なぜ?
どうして、こんなことに……?

暗闇に取り残され、心臓の鼓動だけがやけに大きく響いた。
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