皇帝になった幼馴染みの溺愛が止まりません
──どうして。

どうして、こんな仕打ちをされなければならないの……。

それから三日。

誰も来ず、食事すら与えられなかった。

胃の奥が焼けるように痛み、動けば余計に苦しい。

だから、冷たい床に横たわり、ただ時間が過ぎるのを待った。

湿った空気と暗闇に包まれたこの場所……。

ようやく気づいた。ここは、昔使われていた牢屋なのだと。

このまま私は、ここで──死ぬ。

そう覚悟した瞬間だった。

「アンヌ! アンヌ!」

扉の向こうから、懐かしい声が響いた。

聞き間違えるはずもない。ヴィックの声だ。

「ヴィック……」

唇が動いても、声にはならない。

あまりに空腹で、喉は枯れ、体は力を失っていた。

それでも必死に願った。どうか──届いて。
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