ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~
その後、名物のキラキラ光ったフロートが行進する夜のパレードが始まった。
日向くんが私を後ろから抱きしめる形で、岩山からパレードを見ている。
ドラキュラのマントも相まって、日向くんに包まれているみたいでドキドキする。
「改めてだけど……俺の彼女になってくれる?」
パレードも終盤に差しかかったころ、ふと聞かれた。
日向くんの彼女……その響きにムズムズしてしまう。
「うん、よろしくお願いします」
よそよそしい言い方になってしまったかな。
私を包む腕の力が強くなり、日向くんが続けた。
「ずっと大事にする」
「本当に大切だから、絶対ダメにしたくないから。何でも話して、約束」
嬉しい言葉ばかりかけてくれる。
私は何か返せるかな。同じくらいの気持ちを伝えたいな。
「私も…日向くんを大事にしたい。だから不満も希望も……なんでも言ってね」
「……なら言っていい?」
手を離した日向くんが私のアゴをくいっと上に向け、ニヤリとして顔を近づけてきた。
「……いい?」
やっぱりその聞き方はズルい。
コクリと頷いてまた長いキスをした。
いつの間にか閉園のアナウンスが流れていた。