Secret love.
「ジントニックって、定番なの?」

「記事で何か見た事ある。ジントニック作る腕がいいお店はどのお酒も多いって。」

「それ、うちの彼女も言ってたんですけど、まじでどこの記事なんです?」


男性が笑いながら言うと及川くんが「バーで一杯目注文するならって検索掛けたらどの記事にもそう書いてました」と笑って答えている。

本当にその記事を知らなかった様で「へー」と声を漏らしていて、手早くジントニックを作っている。


「お姉さんはどうします?」

「じゃあ、いちごのカクテルお願いしてもいいですか?」

「はい。というか、その桃のカクテルのお姉さんと友達とか世間狭いなあ。」

「大学時代の同期で。」

「なるほどね。じゃあ、年齢一緒かも。俺も28なんで。」

「え、見えない…。」

「よく言われます。」


そんな会話をしながらも手を止める事は無かった。深くまで話しに踏み込んでは来ず、軽い感じのノリが話しやすく店全体の雰囲気も良い。

ここのお店を1人で回しているのかと思えば、もう1人茶髪の同じ制服を着た人がカウンターの外でダーツを楽しんでいた。


「じゃあ、何かあったら気軽にお声がけくださいね。ごゆっくり。」


商品を出すと軽く笑みを向けてそのまま先程の女性の元に戻って行った。何かを話すと何故か言い合いの様な雰囲気になっていて首を傾げた。

言い合いをしているけど、凄く仲良さげに見えてもしかして…と予想する。
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