Secret love.
飲み会が終わって、いつも通り少し早めに店を出た所だった。変わらず私が出たタイミングで太一も便乗するかのように一緒に店を出て、駅までの道を一緒に歩く。


「今日は忘年会なのにまだ軽い方だったよね。そんな飲まされなかった。」

「まあ、本番は会社全体の飲み会だと思うんで、毎度あんなハードなの困ります。」

「確かに。この時期飲み会ただでなくても増えるから不安だよ…。」


年末年始の休みに入る前に仕事もかなり忙しくなって、その怒涛の仕事を乗り越えた後に飲み会なんて、考えただけでも気が滅入る。


「俺も年越したらすぐに同窓会やるらしいんで。」

「同窓会か。いいね。」

「……別に、良い事なんてないです。行かないって断ったら逆に面倒な事になりそうだったんで。」


何か思い悩んだ様な表情に何か声を掛けるべきか悩んだけれど、何も言わなかった。先程及川くんとの事を注意した様に、太一も話したくなさそうなことに首を突っ込むべきではないと思ったから。

少しの違和感を放置して「そっか」と返事をしたタイミングで電話が鳴った。コートのポケットからスマホを取り出すと画面には及川くんの名前が表示されていた。

お昼のあの後だから何となく電話に出にくかったけれど、このまま放置するわけにもいかず、通話ボタンをスライドさせる。
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