Secret love.
「もうすぐ終わる?手伝おうか?」
「有難いけど、優花に手伝ってもらえる仕事は無くて、まだ30分はかかる。タクシー呼ぶから、先帰ったら?」
「やだ、待っててあげるから、早く終わらせて。」
「待っててあげるって…。随分上から目線な。」
「優しい彼女に感謝してね」
そう言うと及川くんは少し笑って再度パソコンと向き合う。
今日の帰り際のあれは、もしかしたら本気で疲れていて少し甘えに来ていただけだったのかもなんて思い出した。いつもなら物置に連れ込んでなんてしない。
あんなところに2人きりな所を見られたら言い逃れも出来ないだろうし、何も無くあんな大胆な行動を取らない様な気がして、そう考えれば納得した。
色々と言いたい事はあったけれど、今日じゃなくてもいいかもと思い直して、隣のデスクの椅子に腰を掛けた。それから、真剣な表情で仕事をしている及川くんの横顔を見つめる。こんな近くで仕事をしている姿を見ることが無いから新鮮だし、モヤモヤしても何しても格好良いと思う。
「…優花、気散るから、そんなこっち見ないでくんない?」
「どうぞどうぞ、お気にせず。」
「人の話聞いてた?」
苦笑いしている及川くんに、私も笑い返してから顔を逸らし、営業部のオフィス内を見まわす。来る事が多いオフィスではあるけれど、全く見慣れない。
「有難いけど、優花に手伝ってもらえる仕事は無くて、まだ30分はかかる。タクシー呼ぶから、先帰ったら?」
「やだ、待っててあげるから、早く終わらせて。」
「待っててあげるって…。随分上から目線な。」
「優しい彼女に感謝してね」
そう言うと及川くんは少し笑って再度パソコンと向き合う。
今日の帰り際のあれは、もしかしたら本気で疲れていて少し甘えに来ていただけだったのかもなんて思い出した。いつもなら物置に連れ込んでなんてしない。
あんなところに2人きりな所を見られたら言い逃れも出来ないだろうし、何も無くあんな大胆な行動を取らない様な気がして、そう考えれば納得した。
色々と言いたい事はあったけれど、今日じゃなくてもいいかもと思い直して、隣のデスクの椅子に腰を掛けた。それから、真剣な表情で仕事をしている及川くんの横顔を見つめる。こんな近くで仕事をしている姿を見ることが無いから新鮮だし、モヤモヤしても何しても格好良いと思う。
「…優花、気散るから、そんなこっち見ないでくんない?」
「どうぞどうぞ、お気にせず。」
「人の話聞いてた?」
苦笑いしている及川くんに、私も笑い返してから顔を逸らし、営業部のオフィス内を見まわす。来る事が多いオフィスではあるけれど、全く見慣れない。