Secret love.
それから5時間後程。カーテンの隙間から差し込んでくる光に起こされて目を覚ました。

身体を起こすと何故かベッドの上で眠っていて、及川くんが私を抱きしめる形で眠っている。

驚いて慌てて体を起こすと、状況がわからず混乱した。昨日私はソファーで寝たはずなのに、何でベッドでしかも一緒に寝ているのかわからない。

私が動いたことで及川くんも起きてしまった様で、少しだけ顔を顰めてそれから少しずつ目を開く。


「…起きた?おはよ。」

「おはよじゃないんですけど…。」

「頭痛い…、飲みすぎた。」


2日酔いになって、頭を抑えている及川くんに何と声を掛けるべきなのか。いや…、どこから問い詰めるべきなのか。

そう考えたけれど、私も少し冷静になっているので、まずは及川くんの体調を戻すことを優先させた。


「…水飲む?」

「飲む。」


短く返事をする及川くんの言葉を聞いてから、キッチンに向かった。グラスを手に取って、冷蔵庫から冷えたペットボトルの水を取って入れる。

それから再度寝室に戻ると、及川くんに水を渡した。


「ありがとう。」

「聞きたいことあるから早く体調戻して。」

「俺もこうなりたくてなってねぇよ。」


そう言って水を口の中に注ぎ込んでいる。

話し合いをしなければならないけど、今から何を言われるのか不安で仕方ない。もし、私が考えている通り合コンに行って、女の子と楽しんできたと言われたら、私はどう反応すればいいのか。
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