Secret love.
「…で、どうなの?営業課長との生活は。」

「凄く気遣ってくださるし、良い人だよ。普段はお互い部屋に居たりもするから、今の所交流は無いけど。後、朝ごはんとか作ると凄く喜んでくれる。」

「朝ごはん一緒に食べるのか~。微笑ましい。」

「いやいや、優花と及川くんも朝ごはんくらい一緒にするでしょ。」

「…私が朝弱すぎて起きれない。ぎりぎりまで寝て及川くんに毎朝怒られてる。」

「ああ…。」


随分前に会社に行く途中の道でコンビニに寄ってサンドイッチなどを購入してから出社していたことがあった。及川くんはそんな私を見て「川﨑さんっていつも会社で朝食食べるんですね。変わった人だなあ。」と嫌味を零された。

その言葉の裏には『早く起きて家で朝飯ちゃんと食えよ』の言葉が込められていて、当然何も言い返せなくなる。

でもそんな及川くんにも優しい所があって、朝起きてきちんと朝食を取れない私に最近は果物のスムージーを置いていてくれたりする。何も食べないよりはマシと言ってこのやり方をしてくれているおかげで1人暮らしの時よりは健康的な生活を送れていた。


「あ、でも休みの日は及川くんが私に合わせて朝ごはんしてくれるから、その時は一緒に食べるよ。」

「休みの日の朝は起きれるの?」

「本当は昼まで寝たい時もあるけど、休みの時ってなんかテンション上がるよね。」

「…気持ちはわかるけど。」


普段平日だと仕事と家事で1日が終わるので、休みだと自分の好きな事に時間が使えるのでわくわくする。
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