Secret love.
「真面目な話、先輩って気遣いすぎってよく言われません？」

「ええ？何で？」

「細かい事とか周りの事ばっか気にして、しんどそうだなって思ってたんです。」


そんな風に見られていたのかと思いながらもサーモンを一切れ箸で掴んで、しょうゆに軽く付けてから口の中に入れる。

自分では全くそうは見えていなかったし、しんどい時もあるけど寝れば大体の事は忘れられる。理由は会社の事をいつまでもうじうじしたらメンタルがもたないからだ。

日々ストレスも嫌な事も積もっていくのに、忘れなきゃパンクするに決まっている。意外と私ほど単純に生きている人間も居ないなと思っているのだ。


「え…、太一私の事好きじゃん？」

「何自惚れてんすか。気持ち悪いな。」

「おい。気持ち悪いはライン超えだぞ！」

「先輩でもそんなネットスラングの言葉使うんですね。」

「私を何だと思ってんのさ。」


そう問い掛けると鼻で笑って「ネットスラングとか知らなそうなイメージはありますけどね」と言われてしまった。確かにそんなに知っているわけでは無いので、はずれともあたりとも言えない。
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