Secret love.
「まあでも、別に事実だったとして隠す必要あるんですか?」

「それは太一が別に気にするところじゃないでしょ。」

「ただの興味本位ですけど…、てか認めるんですね。」

「…認めてない。」

「認めた。」

「認めてない!」


太一とそんな言い合いをしていると周りは気付いたら自由に動き出していた。先程の通り外に行く組と温泉に行く組とまだこの部屋で飲んでいる組もいる。各自部屋で飲む人も居る様だし、ここではカラオケ大会も始まっていた。

実季は営業課の方で絡まれているらしくその近くには、営業部の課長と及川くんも居て、周りに女性社員も溜まっている。


「もう太一も部屋戻んなよ。私もそろそろ戻るしさ。」

「話逸らしたでしょ。」

「…本当にそんな事無いってば。」

「まあ付き合ってたらあんなモテてる姿見てられませんもんね。」

「今日意地悪だね!太一!」


見たくないものから目を逸らしてお酒を飲み続ける。ご飯を食べ終わったらそのまま自分の部屋に戻る予定だ。

このまま太一と話していても良い事なんて無い。自分の隠し事の出来なさはよくわかっている。
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