Excessive love.
「どうして見なかったんですか?写真。すごく綺麗に撮れてたのに。」

「わざとだったんだ。」

「そうですよ。だって、私先輩と課長に別れてほしいですもん。」


いつものぶりっ子したような笑顔はどこにもない。それどころか鏡越しに敵意むき出しの表情をこちらに向けてくる。

いつからあんな表情で見られるようになっていたのかは分からない。彼女にそんな表情をさせてしまう程、私が何かしてしまったのかも。


「あなたに関係ある?」

「単純に先輩の事嫌いなんですよ。良い人ぶってるのか知りませんけど、無駄に私の事庇ったりするところも、貴方の為ですよみたいな感じで仕事のアドバイスをしてくるのも、男と同等になんかなれるわけないのに、仕事をこなして同じ目線で及川先輩とかと張り合おうとしているのも、全てが気に障るんです。」

「嫌いだからって攻撃してくるの、随分子供っぽいのね?」

「別にどう思われても、いいですよ~。嫌いな人が不幸な所を見ているのは単純に楽しいです。それなのに、りゅうくんとの事はがっかりでした。思ったより、先輩が傷付いてなくて。」


隆太と私が別れた後、そのまま付き合う話にならなかったのはどうりでだった。隆太にはさほど興味が無くて、上手く利用されたのだろう。

ちょろい隆太を落として、私の事を傷付けられると思っていたなら、さぞ気分は良かったと思う。


「ここからが本題ですけど、私先輩が課長と別れてくれないならあの写真ばらまこうかなと思うんです。匿名で。」

「は…?」


一瞬何を言い出したのか分からなかった。でも、写真を間違いなく見ておくべきだったと思う。どんな写り方をしていたのか。
< 121 / 141 >

この作品をシェア

pagetop