Excessive love.
「結構がっつり抱き合っちゃってますし、ただでなくても課長はそこそこ立場もあって、先輩と交際しているって知られてるのに、周りがあの写真を見たらどう思うんでしょうね?ああ、手出されたんです~ってセクハラで上層部に訴えてもいいです。私、専務とかと仲良いので」
「…そんなの、信じる訳…」
「先輩が信じなくてもどうでもいいですよ。周りの見え方はどう転ぶか分からないですけど」
いつもの憎たらしい笑みを浮かべ、彼女は私の横を通り抜ける。その際、耳元で「写真、送っておくのでゆっくり考えてくださいね。あ、課長に話したりしたら…、うっかり手が滑って、写真を流しちゃうかもしれませんね」と囁いた。
それだけ言い残して、彼女は軽やかな足取りで去っていった。
隆太は、直樹さんを嵌めるために姫野さんに協力した。第三者がいなければ、あんなアングルで抱き合っている写真など撮れるはずがない。
その場からしばらく動けずにいると、スマートフォンのバイブレーションが一度、短く鳴った。
送り主の名前なんて見なくともわかる。
先ほど彼女が口にしていた証拠が送られてきた。
指先の震えを抑えながら、恐る恐る画面を開く。
場所は会議室のようだ。確かにそこには、姫野さんの腕を掴む直樹さんの姿があった。まるで彼の胸へと、彼女が自ら飛び込んでいったかのような。
隠し撮り特有の不安定なアングル、そして"運悪く"鮮明に写ってしまった二人の姿。
私には分かる。彼女の言葉から推測するに、わざと倒れ込んだ彼女を、直樹さんが咄嗟に支えただけ。腕を掴んだのは、倒れさせないための反射的な動作に過ぎない。
だけど、問題はこの写真が拡散された時、それを判断するのは私ではないということ。
悪意を持って切り取られた一瞬が、周りの感じ取り方を変えてしまう。
そして一度そうだと思われた印象を、覆すことは不可能に近い。
「…そんなの、信じる訳…」
「先輩が信じなくてもどうでもいいですよ。周りの見え方はどう転ぶか分からないですけど」
いつもの憎たらしい笑みを浮かべ、彼女は私の横を通り抜ける。その際、耳元で「写真、送っておくのでゆっくり考えてくださいね。あ、課長に話したりしたら…、うっかり手が滑って、写真を流しちゃうかもしれませんね」と囁いた。
それだけ言い残して、彼女は軽やかな足取りで去っていった。
隆太は、直樹さんを嵌めるために姫野さんに協力した。第三者がいなければ、あんなアングルで抱き合っている写真など撮れるはずがない。
その場からしばらく動けずにいると、スマートフォンのバイブレーションが一度、短く鳴った。
送り主の名前なんて見なくともわかる。
先ほど彼女が口にしていた証拠が送られてきた。
指先の震えを抑えながら、恐る恐る画面を開く。
場所は会議室のようだ。確かにそこには、姫野さんの腕を掴む直樹さんの姿があった。まるで彼の胸へと、彼女が自ら飛び込んでいったかのような。
隠し撮り特有の不安定なアングル、そして"運悪く"鮮明に写ってしまった二人の姿。
私には分かる。彼女の言葉から推測するに、わざと倒れ込んだ彼女を、直樹さんが咄嗟に支えただけ。腕を掴んだのは、倒れさせないための反射的な動作に過ぎない。
だけど、問題はこの写真が拡散された時、それを判断するのは私ではないということ。
悪意を持って切り取られた一瞬が、周りの感じ取り方を変えてしまう。
そして一度そうだと思われた印象を、覆すことは不可能に近い。