Excessive love.
「…あんなことあった後に私を選んでくれるの?」

「あんなことがあったからこそ、君を繋ぎ止めておけるだけの理由が欲しい。結婚を理由にするなんて卑怯かもしれないけど、でももう二度と離れるとか、そんな話になりたくない。

俺がこんなに生涯一緒に居たいと思うのは君しかいないって思うから」


 目頭がじんわりと熱くなり、また涙が零れそうになる。

 誰かにこれほどまでに必要とされること、真っ直ぐな想いを、混じりけのない言葉で伝えてもらえること、そんな幸せは、今までの人生で一度もなかった。

 涙を堪えるのに必死で、言葉を返せずにいる私の手を、朝倉さんの大きな手がそっと包み込んできた。


「もし迷いがあるならいくらでも待つ。結婚が嫌ならこのまま交際関係だけでもいいし…」

「迷いなんて、ない。私も、直樹さんと結婚したい」


 声を震わせながらもはっきりと気持ちを伝えると、彼はそこでようやく、心の底から安堵したような笑顔を見せてくれた。


「ここで、抱きしめたいけど、流石に人目に付きすぎるな…。せめて二人きりの場所ですればよかったのに、気が急いで…、情けない」


 困ったように眉を下げて笑う彼に、私は首を横に振り、指先で涙を拭った。

 情けないところなんて、ひとつもない。

 想いを伝えることに躊躇しない。
 それこそが、私の愛する直樹さんの、最高に格好良い所だと思う。
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