離縁を告げた夜、堅物御曹司の不器用な恋情が激愛豹変する
何度も舌を絡めては吸い合い、唇が離れるたび、私たちの間にはとろりとした唾液が糸を引く。
珀人さんは深い口づけをしながらゆるやかな動きで私の中を突いたり、かき回したり。
ほぐれた中は次第に痛みを感じなくなっていき、私は珀人さんにされるがまま、初めて感じる快楽に翻弄されていく。
「悠花……きみは俺の妻だ。ここに俺以外を受け入れるのは許さない」
ギュッと抱きしめられ、首筋を強く吸われる。どうして今さらそんなふうに独占欲をぶつけるのだろう。
喜んではいけないはずなのに、体は昂っていくばかりだ。
「珀人さん……あぁ、んっ」
「きみはそうやって俺だけ見ていて。これからもずっと……」
彼は私を繋ぎ止めるためなら、どんな甘いセリフも吐けてしまうらしい。これが彼の本心ではないとわかっているのに、ドキドキしてしまう。
体もすっかり彼の言いなりで、珀人さんにされることはなんでも快感に繋がった。
心の整理がつかないまま、私は何度も高みに連れていかれる。そのまま何時間、ベッドの上で彼に組み敷かれていたかわからない。
しかし、いつしか気を失って眠りについていた私には、珀人さんが放った『誤解』という言葉の意味は、結局わからないままだった。