天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~
ローレンス殿下は不愉快そうにルピナを睨みつけた。その後、あからさまに私へ笑顔を向ける。
「王子直下の魔導師は、普通の上級魔導師より名誉ある立場だ! オレが頑張って説明して魔術部門に認めさせたんだ! よかったな! シオン!」
「そうです! ローが特別に配慮してくださったんですよ!」
エリカも続ける。
「先日の学会で、教授たちから宮廷への復職を求められていたんですけど?」
ルピナがさらにツッコミを入れた。
「っ! そ、それは、オレが上級にするように言った結果だっ! オレはシオンの実力を知っていたからな」
「シオン様! ……じゃなくて、シオン先生! 私も神殿に掛け合ったんです!!」
エリカも続いて主張する。
「だったらもっと早く根回しすればよかったでしょうに。無能かよ」
ルピナがボソリと呟き、私は思わず苦笑いする。
(こんな場でもルピナは相変わらずだ)
ローレンス殿下はムッとしてルピナを睨む。