永遠の絆*
「痛ってぇなぁ。この暴力女」

「ありがとう」

「うわっ、可愛くねぇ…」


翔はクスクス笑い、私の手をそっと握り人混みを掻き分けるように足を進めて行く。

その握られた手から翔の体温が伝わってくる。

私はその握られた手に応えるように私は翔の手を握り締めた。


私が握り締めた所為か、翔は私を少し見下ろし優しく微笑む。


そんな顔を見ると、この手を離したくない。

…そう思う自分がいた。

とそう思う反面、私と繋いだこの意味はなんなんだろうと思う自分もいた。


「ねぇ、水族館来た事ある?」

「ねぇよ。今日が初めて」

「だよね。翔が来てる所の想像なんてつかないし気持ち悪いよね」

「気持ち悪いは余計だろうが」


ちょっと不機嫌そうに返された声に思わず私は笑い、そんな私を見て翔もフッと笑った。
< 259 / 594 >

この作品をシェア

pagetop