永遠の絆*
「初めてじゃねぇんだよ…」


暫くの沈黙の後、諒ちゃんは消えそうなくらいの小さな声でポツリと呟いた。


「…何が?」


そう言って振り向くと諒ちゃんは前屈みになったままタバコを咥えてた。

深く煙を吸って、一気に吐いた煙がうっすらと消えていく…


「葵を巻き込んだのは、あれが初めてじゃねぇの」

「巻き込んだって、喧嘩の事?」

「あぁ」

「あぁって、何回かあんの?」

「3回くらいかなー…」

「はい?」

「だから3回」

「え、何やってんの、諒ちゃん…」


当たり前に私の口からはそう出てた。


諒ちゃんは顔を顰めたままタバコを咥える。

“どうしようもねぇ”って顔付きで煙を吐き出す。


諒ちゃんは3回って言った。

私が見たのは1回。

後の2回は知らない。


諒ちゃんの、馬鹿。

ほんと何してんのよ。


けど、その2回の事を葵は私には何も言ってこなかった。ってか、何も聞いていない。

夏休み中、バイトが忙しくて会う暇がなく、たまに電話するくらいだったけど、声からして葵は全然普通だったし元気だった。


私に隠してんのか心配かけたくないのか…
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