私の婚約者は、嘘ばっかり〜クズだけど優しい彼〜
そんなこと、言われなくてもわかってる。
私だってわかってるよ。
30過ぎた独り身の女への風当たりは強くて、肩身狭く生きてることぐらい…
ぐっと堪えてもう一度お見合い写真を見た。
このお見合いに賭けるのがこの先の私の人生…
「……。」
何度見ても超おじさんだ…!
どっからどう見ても軽く30歳は年上なんだけど!!
やっぱり無理だよ!
これは飲み込めない、たとえ拒否権がなくても私…っ
「まぁあんたに、他に結婚したい人がいるっていうなら別よ」
「…え?」
静かに目の前の湯呑を手に取った。一切音を立てることなく丁寧な仕草でお茶をひとくち飲んだ。
「あんたにそんな人がいれば、の話だけどね」
スッと視線を私に向けた、鋭いまなざしに一瞬怯みそうになった。
だけど、これを逃すわけにはいかなくて。
「いるの!」
つい言い放ってしまった。
「私、婚約者がいるの!」
思いっきり嘘をついてしまった。
何としてでもお見合いだけは阻止したくて。
「……。」
え、速攻バレた?嘘だってバレた…?
そんな目に力いれなくても、私は目の前にいるのに…
「じゃあ今度連れてきなさい」
え?
「その婚約者、ここへ連れて来なさい」
えぇ~~~~~~~~~~!!!?
私だってわかってるよ。
30過ぎた独り身の女への風当たりは強くて、肩身狭く生きてることぐらい…
ぐっと堪えてもう一度お見合い写真を見た。
このお見合いに賭けるのがこの先の私の人生…
「……。」
何度見ても超おじさんだ…!
どっからどう見ても軽く30歳は年上なんだけど!!
やっぱり無理だよ!
これは飲み込めない、たとえ拒否権がなくても私…っ
「まぁあんたに、他に結婚したい人がいるっていうなら別よ」
「…え?」
静かに目の前の湯呑を手に取った。一切音を立てることなく丁寧な仕草でお茶をひとくち飲んだ。
「あんたにそんな人がいれば、の話だけどね」
スッと視線を私に向けた、鋭いまなざしに一瞬怯みそうになった。
だけど、これを逃すわけにはいかなくて。
「いるの!」
つい言い放ってしまった。
「私、婚約者がいるの!」
思いっきり嘘をついてしまった。
何としてでもお見合いだけは阻止したくて。
「……。」
え、速攻バレた?嘘だってバレた…?
そんな目に力いれなくても、私は目の前にいるのに…
「じゃあ今度連れてきなさい」
え?
「その婚約者、ここへ連れて来なさい」
えぇ~~~~~~~~~~!!!?