私の婚約者は、嘘ばっかり〜クズだけど優しい彼〜

Lie2.)

「…って思ったのに何これ」

「何がですか?」

お姉ちゃん家を出た後、何をされるのかと思ってドキドキしてた。

これは最悪の事態のことを考えて、なるべく大きな声を出せる準備をしておいた方がいいんじゃないかと思って…

「あのスーパー今日までカップ麺お1様2個まで100円だったんですよ!100円ですよ!?今の時代ありえないですよね!!」

「う、うん…」

最寄りのスーパーでカップ麺2個買わされたビニール袋にカップ麺2個だけ入ってる。

「衣咲さんが来てくれて助かりました~!これで4食分の飯代が浮きます!」

「…それはよかったね」

何よ、それ。何なのよ。

身体で払ってくださいとか言うから何かと思うじゃん、個数制限のための人数合わせと思わないじゃん。

だったら先にそう言ってくれたらいいのに。

ドキドキしちゃったじゃん、ドキドキしたんだから…

「あれ、衣咲さん?それともやらしいこと想像しちゃいました?」

開いた手を口元にあてて、私の耳元でくすっと息を漏らして…

「してない!全然してないから!」

どんっと突き返した。上を向いてキッ睨むようにして…

でもそんなのなんとも効いてないように笑われたけど。あざ笑うみたいに笑われたけど。


ほんと七瀬くんって…


七瀬くんって!!



「でもよかったですね」

「何がよ?」

「お姉さん、信じてるぽかったじゃないですか俺らのこと」

「あ、それは…」

たぶん何とかなった、最後はお姉ちゃんが七瀬くんにメロメロだったし。

「ありがとう、それはすごく助かったから…」

ちらーっと斜め上を見る、癪だったけど、どうせまたフッとかフンッとか笑うのかなって思ったから…


だけど。


目が合った七瀬くんは柔らかな瞳で微笑んだから。
また頬が赤くなっちゃった、なんでかまた胸がドキドキしてしまった。
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