夜を繋いで君と行く
* * *
「律?ご飯できたけど、ベッドで食べる?」
「…リビング行く。」
「立てる?」
「ん、大丈夫。」
足元の覚束なさが心配で、怜花はそっと律の隣に寄った。
「手、繋いで?」
「もっと本格的に支えるつもりだったんだけど…。」
「大丈夫、歩けるよ。頭がぼーっとするだけで。」
そう言いながら、律は怜花の手を取った。いつもよりも不自然に高い体温が怜花の手に伝わってくる。
「…ご飯食べたら薬飲ませて絶対即寝かせる…。そしたら熱ももっとマシになるはず…。」
「え、何?」
「熱高いから、普通に心配なんだってば。もうちょっと下がってほしいなって。」
律を椅子に座らせると、怜花はさっとキッチンに戻った。小さなお椀の中に、3口分くらいの麺が入っている。
「…いい匂いするんだけど、これは何?」
「にゅうめんだよ。あおさと卵のにゅうめんにしてみました。食欲ないって言ってたからちょっとしか入れてないけど、まだあるよ。」
「…お腹空いてきた。」
「え?」
「…空腹感すごい。」
「それはよかった。タレ、そんなに熱々にしてないから火傷しないと思うけど、ぼーっとしてるから口の中噛まないように気をつけてね。あとポカリ。水分補給もお忘れなく。」
「…うん。いただきます。」
律はにゅうめんをすすった。優しい味が口いっぱいに広がった。噛みやすくて、つるんと飲み込める。最初に盛られた分はあっという間になくなった。
「もっと食べれる?」
「うん。まだ食べたい。」
「どれくらい食べれそう?」
「普通に一人前いけそう。」
「え、そんなに?じゃあ鍋ごとそっち持っていこうかな。」
律の目の前に鍋敷きが敷かれ、その上にはにゅうめんが入った鍋が置かれた。立ち上る湯気からもふわりとだしが香った。
「…美味しい。多分これペロリだよ。」
「とりあえず一人前で我慢してね。薬飲んで起きてお腹減ってたらまた何か作るから。」
「…うん。ありがとう。…本当に、美味しい…。」
律はいつもよりもよく噛んで、ゆっくり、それでも確実に食べている。そんな姿を見て、怜花も少しだけ安堵する。食欲のない律なんて、見たことがなかったからだ。
「…ちゃんと食べれて良かった。うどんも買ってあるし、にゅうめんは味変して具材変えることもできるし、雑炊でもおかゆでもなんでもできるように準備してあるから、食べたいの言ってね。」
「…準備万端じゃん。」
「そうなの。…私はこういう局面では有能でしょ?」
怜花は律に向かってニッと笑った。そんな怜花の表情を見て、律も安心したかのように小さく笑みを落とした。
「律?ご飯できたけど、ベッドで食べる?」
「…リビング行く。」
「立てる?」
「ん、大丈夫。」
足元の覚束なさが心配で、怜花はそっと律の隣に寄った。
「手、繋いで?」
「もっと本格的に支えるつもりだったんだけど…。」
「大丈夫、歩けるよ。頭がぼーっとするだけで。」
そう言いながら、律は怜花の手を取った。いつもよりも不自然に高い体温が怜花の手に伝わってくる。
「…ご飯食べたら薬飲ませて絶対即寝かせる…。そしたら熱ももっとマシになるはず…。」
「え、何?」
「熱高いから、普通に心配なんだってば。もうちょっと下がってほしいなって。」
律を椅子に座らせると、怜花はさっとキッチンに戻った。小さなお椀の中に、3口分くらいの麺が入っている。
「…いい匂いするんだけど、これは何?」
「にゅうめんだよ。あおさと卵のにゅうめんにしてみました。食欲ないって言ってたからちょっとしか入れてないけど、まだあるよ。」
「…お腹空いてきた。」
「え?」
「…空腹感すごい。」
「それはよかった。タレ、そんなに熱々にしてないから火傷しないと思うけど、ぼーっとしてるから口の中噛まないように気をつけてね。あとポカリ。水分補給もお忘れなく。」
「…うん。いただきます。」
律はにゅうめんをすすった。優しい味が口いっぱいに広がった。噛みやすくて、つるんと飲み込める。最初に盛られた分はあっという間になくなった。
「もっと食べれる?」
「うん。まだ食べたい。」
「どれくらい食べれそう?」
「普通に一人前いけそう。」
「え、そんなに?じゃあ鍋ごとそっち持っていこうかな。」
律の目の前に鍋敷きが敷かれ、その上にはにゅうめんが入った鍋が置かれた。立ち上る湯気からもふわりとだしが香った。
「…美味しい。多分これペロリだよ。」
「とりあえず一人前で我慢してね。薬飲んで起きてお腹減ってたらまた何か作るから。」
「…うん。ありがとう。…本当に、美味しい…。」
律はいつもよりもよく噛んで、ゆっくり、それでも確実に食べている。そんな姿を見て、怜花も少しだけ安堵する。食欲のない律なんて、見たことがなかったからだ。
「…ちゃんと食べれて良かった。うどんも買ってあるし、にゅうめんは味変して具材変えることもできるし、雑炊でもおかゆでもなんでもできるように準備してあるから、食べたいの言ってね。」
「…準備万端じゃん。」
「そうなの。…私はこういう局面では有能でしょ?」
怜花は律に向かってニッと笑った。そんな怜花の表情を見て、律も安心したかのように小さく笑みを落とした。