夜を繋いで君と行く
「あ、いか……」
「お姉ちゃん!?」
この声だけで喉の奥がひゅうっと締まる自分がおかしい。しかし、それが揺るがない現実なのだ。
「久しぶりだね!あ、結婚するっていう手紙読んで連絡くれたの?」
「う、うん。」
「よかったぁ、お姉ちゃんも来てくれて。あとさ、お姉ちゃんにも友達いたよね?えっと……ほら、里依ちゃん。里依ちゃんも誘ってもらって。それと、里依ちゃんに彼氏さんとかいたら一緒でもいいよ。お姉ちゃんは、彼氏、いるの?」
元気と問われるわけでも、なぜ高校を卒業してから一度も実家に帰らないのかと問い詰められるわけでもなく、ただただ自分の都合を話し続けるところもやはり変わってなどいなかった。そのことがかえって、怜花の冷静さを取り戻す。
「……いるよ。大切な人は、いる。」
「そうなんだ!じゃあ亜衣花も仲良くしたいなぁ!昔からお姉ちゃんの彼氏とは仲良くしてきたし。ね?今度も紹介してくれるよね?」
紹介したことは一度だってなかったはずだ。どこからか調べ上げて、いつも奪っていく。怜花の知る記憶と亜衣花がもつものが大きく乖離していて眩暈がする。不意に律の手が怜花の手にそっと乗り、ぎゅっと握った。怜花は一度、唇をきゅっと結んでからゆっくりと息を吐き出した。
「……しないよ、紹介なんて。結婚式にも行きません。自分のしてきたことを正しく思い出してくれる?そうすれば、どうして私が行かないのか、わかると思う。」
「何言ってるの?ま、ママー!お姉ちゃんがなんか酷いこと言ってきた!」
このパターンは年を経てもなお健在だったようだ。今度の相手は母になるのだろうか。それとも亜衣花で続行なのかはわからないが、怜花はふうっと深く深呼吸をした。律は何も言わないまま、それでもわずかに抱きしめる力を強くしてじっとしていた。
「ママも結婚式に出ないなんてありえないって言ってる!」
「うん。常識的に考えれば、姉が結婚式に出ないのはよっぽどの理由がない限りあり得ないって知ってるよ。だからね、よっぽどの理由があるということなんだよ。」
「お姉ちゃん!?」
この声だけで喉の奥がひゅうっと締まる自分がおかしい。しかし、それが揺るがない現実なのだ。
「久しぶりだね!あ、結婚するっていう手紙読んで連絡くれたの?」
「う、うん。」
「よかったぁ、お姉ちゃんも来てくれて。あとさ、お姉ちゃんにも友達いたよね?えっと……ほら、里依ちゃん。里依ちゃんも誘ってもらって。それと、里依ちゃんに彼氏さんとかいたら一緒でもいいよ。お姉ちゃんは、彼氏、いるの?」
元気と問われるわけでも、なぜ高校を卒業してから一度も実家に帰らないのかと問い詰められるわけでもなく、ただただ自分の都合を話し続けるところもやはり変わってなどいなかった。そのことがかえって、怜花の冷静さを取り戻す。
「……いるよ。大切な人は、いる。」
「そうなんだ!じゃあ亜衣花も仲良くしたいなぁ!昔からお姉ちゃんの彼氏とは仲良くしてきたし。ね?今度も紹介してくれるよね?」
紹介したことは一度だってなかったはずだ。どこからか調べ上げて、いつも奪っていく。怜花の知る記憶と亜衣花がもつものが大きく乖離していて眩暈がする。不意に律の手が怜花の手にそっと乗り、ぎゅっと握った。怜花は一度、唇をきゅっと結んでからゆっくりと息を吐き出した。
「……しないよ、紹介なんて。結婚式にも行きません。自分のしてきたことを正しく思い出してくれる?そうすれば、どうして私が行かないのか、わかると思う。」
「何言ってるの?ま、ママー!お姉ちゃんがなんか酷いこと言ってきた!」
このパターンは年を経てもなお健在だったようだ。今度の相手は母になるのだろうか。それとも亜衣花で続行なのかはわからないが、怜花はふうっと深く深呼吸をした。律は何も言わないまま、それでもわずかに抱きしめる力を強くしてじっとしていた。
「ママも結婚式に出ないなんてありえないって言ってる!」
「うん。常識的に考えれば、姉が結婚式に出ないのはよっぽどの理由がない限りあり得ないって知ってるよ。だからね、よっぽどの理由があるということなんだよ。」