夜を繋いで君と行く
* * *
「お、お初にお目にかかります…!椎名里依と申します!」
「可愛い~!えっ!三澄君の彼女さん、超可愛いじゃないの~!」
「亜実(あみ)…椎名さん、びっくりしてるからね。」
「はっ…!空野さん…本物…御堂さんまで…!」
「昔の唯ちゃんみたいだねぇ。」
「そーか?唯の方がもっとむちゃくちゃじゃね?」
「あっ、ひどーい!」
あわあわとする里依を見つめて、ふうと小さく怜花はため息をついた。確かにこれは着いてきてよかったかもしれない。里依はもうすでにプチパニックだ。有名声優、その妻たちにも好奇の目を向けられて、その一つ一つを丁寧に返そうとしすぎて帰る頃にはぐったりしてるかもしれない。
「あの、よろしくお願いします…お邪魔しないように気をつけます。」
「私たちが来て来てって無茶言ったのに、来てくれてありがとね!空野亜実って言います。」
「御堂唯です!仲良くしてくれると嬉しいです!」
「は、はいっ!よろしくお願いします!」
ぺこぺこと頭を下げる里依の隣に行き、怜花も静かに頭を下げる。
「ちょっと人見知り気味の里依の友人として来ました。一橋怜花です。」
怜花が顔を上げると、唯と亜実がキラキラした目で怜花を見つめていた。
「あ…あの…何か…?」
「里依ちゃんは可愛い~って感じだけど怜花ちゃん超美人だね!ね、唯ちゃん!」
「ほんとに…あの…同じ女の子とは思えないくらい…!」
「あ、ありがとうございます…?」
里依に向かっていたはずの視線が急にこちらに向けられて、怜花は一応笑っておくことにした。そんな女子トークを繰り広げている間に、三澄と二階堂が車の荷物を下ろし終えたようで、怜花たちの方に来た。
「飲み物、ちょっと足りないかもって行きで話してたんだよね。思ってたより暑いし。車でも飲んじゃって。主に二階堂が喋りすぎで。」
「俺が買い出し行きますって~。」
行きは三澄の車に乗せてもらってここまで来た。確かに二階堂は車内でもよく話していた。そのおかげであっという間に着いたような気がする。
「怜花ちゃんも付き合ってくれる?」
不意に呼ばれた名前に二階堂の方を見る。確かに周りは夫婦、もしくは付き合いたてのカップルだ。ここは二階堂の案に乗るのが適切だと思って、怜花はにこっと笑った。
「お、お初にお目にかかります…!椎名里依と申します!」
「可愛い~!えっ!三澄君の彼女さん、超可愛いじゃないの~!」
「亜実(あみ)…椎名さん、びっくりしてるからね。」
「はっ…!空野さん…本物…御堂さんまで…!」
「昔の唯ちゃんみたいだねぇ。」
「そーか?唯の方がもっとむちゃくちゃじゃね?」
「あっ、ひどーい!」
あわあわとする里依を見つめて、ふうと小さく怜花はため息をついた。確かにこれは着いてきてよかったかもしれない。里依はもうすでにプチパニックだ。有名声優、その妻たちにも好奇の目を向けられて、その一つ一つを丁寧に返そうとしすぎて帰る頃にはぐったりしてるかもしれない。
「あの、よろしくお願いします…お邪魔しないように気をつけます。」
「私たちが来て来てって無茶言ったのに、来てくれてありがとね!空野亜実って言います。」
「御堂唯です!仲良くしてくれると嬉しいです!」
「は、はいっ!よろしくお願いします!」
ぺこぺこと頭を下げる里依の隣に行き、怜花も静かに頭を下げる。
「ちょっと人見知り気味の里依の友人として来ました。一橋怜花です。」
怜花が顔を上げると、唯と亜実がキラキラした目で怜花を見つめていた。
「あ…あの…何か…?」
「里依ちゃんは可愛い~って感じだけど怜花ちゃん超美人だね!ね、唯ちゃん!」
「ほんとに…あの…同じ女の子とは思えないくらい…!」
「あ、ありがとうございます…?」
里依に向かっていたはずの視線が急にこちらに向けられて、怜花は一応笑っておくことにした。そんな女子トークを繰り広げている間に、三澄と二階堂が車の荷物を下ろし終えたようで、怜花たちの方に来た。
「飲み物、ちょっと足りないかもって行きで話してたんだよね。思ってたより暑いし。車でも飲んじゃって。主に二階堂が喋りすぎで。」
「俺が買い出し行きますって~。」
行きは三澄の車に乗せてもらってここまで来た。確かに二階堂は車内でもよく話していた。そのおかげであっという間に着いたような気がする。
「怜花ちゃんも付き合ってくれる?」
不意に呼ばれた名前に二階堂の方を見る。確かに周りは夫婦、もしくは付き合いたてのカップルだ。ここは二階堂の案に乗るのが適切だと思って、怜花はにこっと笑った。