黒ねこプリンセス✡マジカルショータイム!
 いよいよ、きょうはミッドナイト✡ハロウィーン!
 夜の王国の城下町では、オレンジ色のカボチャであふれています。
 ろうそくがともったランタンや、白黒のフラッグ、コウモリ型のクッキーに、トマトジュース。

 ☆ 夜の王国のおまつり✡マメちしき ☆
 夜の王国のひとたちは、ちょっぴりスパイシーなものが大すき!
 オレンジとブラックのカラーには、目がないんだって。
 ラッピングにも、このふたつのカラーは、だいかつやく!
 夜の王国には、いろーんなひとたちが、すんでいるみたい。
 トマトのジュースは、コウモリっぽいひとが、よくのんでいるんだって……!
 コウモリっぽいひとって、もしかして……ヴァンパイアかな??

 夜の王国の人たちは、ミッドナイト✡ハロウィーンをたのしんでいます。
 月がおしろのやねのてっぺんにきたころ、いよいよ黒ねこプリンセスのとくべつな魔法をひろうするときです。
 ランタンがたくさんかざられた、おしろのまえのステージにたっているヨルルは、すっかりきんちょうしています。
 みんな、ヨルルの夜の魔法がひろうされるのを、キラキラした目でまっています。
「うう~! すっっっごくキンチョーする! きのうはせいこうしたけど……きょうは、しっぱいしちゃったりして!? そんなことになったら、どうしよう~!」
 おろおろしている、ヨルル。
 そこへ、ゴーシュが銀のトレイをもって、ヨルルにちかづきます。
「ご、ゴーシュ! どうしたの?」
「きんちょうしているようでしたので、これをおもちしました」
 ゴーシュがさしだしたのは、銀のトレイにのった、おさかなグミ。
 ヨルルがこのよでいちばんだいすきな、げんきのでるアイテムです。
「ひめさまなら、だいじょうぶですよ。しっぱいしても、せいこうしても、みんなあなたがだいすきです。キラキラかがやく、夜の王国のおひめさまは、ヨルルさまただひとりです」
 ゴーシュは、ヨルルの手をとって、ステージにひざまづきました。
 王国のみんなは、いよいよショーがはじまったんだと、かんせいをあげました。
 ヨルルは、おさかなグミをひとつ、ポンッとたべました。
 ゴーシュのおかげで、むねのたかなりが、きんちょうから、わくわくにかわったのをかんじます。
「ゴーシュ! 見てて! わたしの魔法!」
「ええ。もちろんです」
 これまで何度も何度も、となえてきた、夜の魔法のじゅもん。
 もう、まちがえようがありません。
 それを、ヨルルはこれまででいちばんに、心をこめてとなえます。
「夜空のキラキラ わたしのカボチャにあつまって! 夜の魔法『ジャック・オー・ランタン・ショータイム』!」
 月のあかり、夜のけはいをまといながら、三体のジャック・オー・ランタンが召喚されました。
 しかも、これまでのジャック・オー・ランタンたちよりも、とびっきり大きなランタンたち。
 ジャック・オー・ランタンたちは、まるでふうせんのように、ぽよんぽよんと、とびはねています。
「さあ、みんな! ミッドナイト✡ハロウィーンのはじまりだよ!」
 ヨルルのよびかけに、ジャック・オー・ランタンたちが、空にうかびあがります。
 おしろのやねまできたとき、ジャック・オー・ランタンたちが、せいだいに、はじけました。
 それは、みっつの花火となって、夜の王国の夜空をいろどります。
 何度も何度も、カボチャ型の花火が空にさきつづけ、王国のみんなはうっとりを空を見あげています。
 ニコニコスマイルのジャック・オー・ランタン、リボンのついたジャック・オー・ランタン、コウモリアクセサリーをつけたジャック・オー・ランタン。
 これまでの黒ねこプリンセスの、だれともかぶらない、最高のパフォーマンスに、王国のみんなは、だいまんぞく。
 ヨルルは、みごと、黒ねこプリンセスとして、ミッドナイト✡ハロウィーンをもりあげることができました。
「ひめさま」
 ゴーシュが銀のトレイに、コウモリクッキーとトマトジュースをのせて、やってきました。
「だいせいこうですね」
「ゴーシュのおかげだよ」
「ひめさまが、ジャック・オー・ランタンづくりをがんばったからですよ。とてもきれいにできていましたね。さっそく、おしろのジャック・オー・ランタンを、きれいに作りなおさないといけないですね」
「ええ!?」
 ヨルルが、おどろきます。
「む、むりだよ~!」
「なぜ? せっかく、じょうずに作れるようになったのに」
「それは、パンプキン包丁をかしてくれたからだよ! ふつうの包丁じゃ、まだむりだもん」
「じゃあ、まだまだとっくんしないとですねえ」
「ええ~~~!?」
 ヨルルのしっぽが、さかだちます。
 さんかく耳が、へちょりとたれてしまいます。
 思わず、ゴーシュはふきだします。
「ほらほら、おしろのカボチャたちがまっていますよ。きれいに作りなおして~って」
「ンニャー! もうしばらく、ジャック・オー・ランタン作りはいいよお~!」
 ヨルルが、ステージからとびおり、国民のみんなのあいだをかけていきます。
「あっ! ひめさまー!」
 ゴーシュが銀のトレイをもったまま、ねこのはやさで、ステージをとびおります。

 夜の王国は、こんやもにぎやか。
 ミッドナイト✡ハロウィーンは、まだまだおわりません。
< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
 ꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷   【トンネルさんへ。  ぼくが友達とよく行く公園で    幽霊を見ました。  なんとかしたいのですが、   どうすればいいでしょうか。     イヌヤより】  ꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷  とたん、エポは流れるように  キーボードを叩きはじめた。  カタカタ、カタカタッ。  最後のエンターキーを押すときは、   演奏を終えたコンダクターのように、  優雅にほほえむ。 「ふふっ。感じますよ。 ぞわりと肌を粟だたせてくる、 このメールのヤバさ!」 「おれさまの話、 聞こえてないな。 これ」  心霊メールに夢中になった  エポの耳には、  誰の声も届かない。 「次にトンネルさんが 検証する心霊スポット候補、 決定です!」 「こらー、無視すんなー」  ꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷  トンネルさん。  それは全国の  心霊スポットを紹介している、  ホラーサイトだ。  とあるユーチューバーが  自身のチャンネルで紹介してから、  アクセス数が急増。  今やユーチューバーだけでなく、  ホラー好きや  ホラーイベント企画者など、  多くの人が本物を  求めてアクセスする、  大人気サイトとなった。  その理由は———。 ˗ˏˋ Welcome To The Underground! ˎˊ˗
表紙を見る 表紙を閉じる
 ꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷ 「静粛にしましょーっ!」  ꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷꒦꒷꒷꒦꒦꒷꒷  おばけの、金管楽器のような声が、パーンッと響いた。  しーんと静まりかえる教室を、おばけがぐるりと見渡す。 「2年4組の、みな皆さん。ごきげんよう。わたくしは、現世管理委員会からきた、現世管理委員会委員長『テンプラ』と申します」 「げ、現世って……?」  森田くんと鳥尾くんが、顔を見あわせた。 「現世とは、あなたがたがいる世界のことですよ。わたくしは、あなたがたがいう、『あの世』から参りました」 「あ、あの世って……なにいってんだ……?」  目の前にいる本物らしきおばけに、他のクラスメイトたちも、さらに不安な色を濃くしている。 「先生はどうしたの……?」 「なんなんだ、あいつ。ホログラムとかじゃないの?」 「現世なんとかって、なんなの?」  ふたたび騒がしくなる教室に、テンプラがおばけのからだを真っ赤にさせ、叫んだ。 「静かにしなさいっ! これから、あなたがたにはやっていただくことがあります」   \\  \   /  //       本名にまつわることで   なにがなんでもバズれ!    インターネット   エンタメバズりゲーム!     //  /   \  \\ ——— あなたはあなたの名前で     バズれますか?
ポピンのキラキラリリック!

総文字数/6,958

絵本・童話5ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
\\  \   /  //       おーい!  そのしょんぼり  つかまえちゃうよ! //  /   \  \\ 「なんで、 しょんぼりしてるの?」 「わたし、  『べんきょうにがて』なんだ……」 「それじゃあ、きみの 『しょんぼリリック・コレクション』!」    ポピンが持っていたカプセルが  パカッとひらます。   𖤐𓐄 𓐄 キラキラ✴︎マジカルファンタジー𓐄 𓐄 𓐄 𖤐

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop