推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
第十三話 想う心は、きっと同じ
「いたた……あれ、ここって……?」
目を覚ましたら、後頭部にズキズキを鈍い痛みを感じた。
わたし、何してたんだっけ? 確か、教室に忘れ物を取りに行こうとしたら、宝条さんに声をかけられて、そしたら、頭に衝撃を感じて……。
もしかして、そのまま気を失ってたのかな?
教室内を見渡せば、ピアノが置いてあった。
だけど、普段の音楽の授業で使っている部屋ではないみたい。
壁や床とかも少し古く感じるし……多分ここは、旧校舎の音楽室だ。
とりあえずこの部屋から出ようと思って扉に手をかけたけど、びくともしない。
鍵がかけられているってわけじゃなさそうだけど……もしかして、閉じ込められたのかな? でも、一体何のために?
考えこんでいれば、カツカツと床を歩く足音が聞こえてきた。
振り返れば、そこに立っていたのは宝条さんで。
……やっぱり、宝条さんがわたしをここに閉じ込めたのかな?
「宝条さん、わたしに何の用事なの?」
「小戸森さん、あなたにお願いがあるのよ。……meteor(メテオ)の皆さんに、近づかないでいただけますか?」
宝条さんは、怖い顔をしてわたしを睨みつけている。
――やっぱり、meteor(メテオ)関係でこうして絡まれちゃったみたいだ。
っていうことは、宝条さんはmeteor(メテオ)のファンなのかな?