推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
「それじゃあ君は、どうして今朝、ステージでダンスを披露してくれたのかな?」
元宮さんが、最もな質問をする。
でも、本当にそうだよね。
meteor(メテオ)に入りたいってわけじゃないなら、悠月はどうして、あの場でダンスを披露したんだろう?
「それは……紗南に、見てほしかったから」
「え、わたし?」
突然話を振られて戸惑っていれば、meteor(メテオ)の三人の視線がわたしに向けられていることに気づいてしまった。
ひぇっ、どうしよう。推しに不思議そうな顔で見られてるよ……!
「紗南ちゃんって、もしかして……悠月くんの彼女やったりして? はっ! そしたらおれら、めっちゃお邪魔やんな……!?」
「か、彼女!? 違います! わたしと悠月は、ただの幼なじみです!」
星穏さんは、どうやらわたしと悠月が恋人同士だって勘違いしているみたい。
だから、二人きりのご飯中に邪魔をしちゃったって、慌ててるんだ。
それをきっぱり否定したら、悠月がすっごく機嫌の悪そうなオーラを放ちはじめた。
もしかして、meteor(メテオ)のメンバーにわたしと幼なじみって知られるのが、そんなに嫌だったわけ? もしそうなら、けっこうショックなんだけど……。