推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
「あー、なるほどね。君もけっこう苦労してるんだ」
「いいなぁ。アオハルじゃん。おれも青春したいな~」
元宮さんと七海さんは、何かを察したような顔をして、悠月の肩をそれぞれポンッとたたいている。
……えっ、今ので何が分かったんだろう?
首をかしげていれば、わたしと同じように不思議そうな顔をしている星穏さんと目が合った。
「まさか紗南ちゃんが、悠月くんの幼なじみやったなんてなぁ。すごい偶然やな」
「は、はい! わたしもびっくりしました」
「え、というか星穏は、この子と知り合いだったわけ? 何々、どういう関係~?」
有栖さんがワクワクした顔で尋ねてくる。
「実はな、前に街中で紗南ちゃんが絡まれてる時、助けたことがあったんよ。で、今朝ステージ見てくれてる紗南ちゃんに気づいて、あの時の子や! って気づいたんや!」
「えー、何それ! 少女マンガみたいじゃん!」
「というか星穏も、一回会っただけなのに、ステージの上からよく気づいたね」
きゃっきゃと盛り上がっている有栖さんの横で、潤さんが感心した様子でつぶやいた。