推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
「おれは、アイドルには興味ないです。だけど、紗南が一緒なら……この学園にいる間だけなら、グループに入ってもいい」
「え、ほんまに!?」
悠月の言葉に一番に反応したのは、星穏さんだった。
きらきらした顔で、悠月からわたしに視線をうつしてくる。
うっ、推しの笑顔がまぶしい……!
だけど、悠月の言う条件は、ぜったいにありえないことだった。
「わたしが一緒ならって、そんなのムリに決まってるでしょ? 第一meteor(メテオ)は、男の子のアイドルグループなんだからね?」
女子であるわたしが加入なんてしたら、ファンからバッシングを受けること待ったなしだよ。
そもそもわたしは、悠月みたいにダンスなんて踊れないし。アイドルなんてぜったいにムリ!
悠月は口をムッとさせて不満そうな顔で、星穏さんはまたしょんぼりと眉を下げてしまった。
推しの顔を曇らせてしまった罪悪感はあるけど、ムリなものはムリだし……。
「それじゃあさ、マネージャーは?」
七海さんが、明るい声で言う。
「マネージャー、ですか?」
「そう。マネージャーっていう立場なら、女の子でも問題ないし、一緒にいれるでしょ?」
七海さんの提案で、星穏さんの顔に笑顔が戻る。