推しのマネージャー(※ほんとは護衛)になりました。 ~アイドルたちの溺愛がとまりません!~
「それじゃあ紗南ちゃんと悠月くんは、放課後、おれらのミーティングルームにきてな!」
「ミーティングルーム、ですか?」
「そう、三階にあるんだ。そこで打ち合わせをしたり、軽いレッスンをしたりしてるんだよ。図書室があるフロアの階段をあがって、右にまっすぐ進んでいくとあるから」
七海さんが補足してくれて、そこで話は一旦保留ということになった。
前を歩いていくmeteor(メテオ)のメンバーの背中を見つめながら、隣を歩く悠月をひじで小突く。
「もうっ。悠月ってば、どうしてわたしが一緒なら、なんて言ったの?」
「だってさ、よく考えてみなよ。セイレーンの呪いは、アイツらの影響を受けている可能性が高い。だったらおれらが直接グループに入った方が、くわしいことを探りやすいんじゃないの?」
そう言われてみれば、確かにそうかも?
だけどマネージャーって言われても、何をすればいいのか分からないし、やっぱり悠月一人で十分だったと思うんだけどなぁ。
そう思いながらも、わたしたちは急ぎ足で教室に戻り、何とか遅刻は免れることができた。
マネージャーのことは、放課後によく話を聞いてから考えることにしよう。