もしも、あっちの部活を選んだら?
「ねえ、真澄はどの部活にするか決まった?」
中学校に入学してから二週間。
まるで早送りでもしているみたいに一瞬で過ぎてしまった。
「うん、決めたよ」
「真澄はどこの部活にするの?」
この期間で部活の体験入部に色々行ってみた。
部活選びってこれからの中学校生活を送る上で大切な選択だよね。
だから一生懸命考えたんだ。
「私は……」
ゴクリとつばを飲み込む。
自分の決断を信じるしかない。
「バドミントン部に決めた」
予想外だったのか美優はくりくりとした大きな瞳をさらに大きくした。
そして、すぐに「そっか、頑張ったね」と笑顔になった。
正直、部活選びはかなり迷った。
美優が小学生の頃から続けているバスケ部に入ることはわかっていた。
バスケ部に入って美優と一緒の部活をするのも楽しそうだなって思ったけど。
心の奥で、違うそうじゃないって言っている声が聞こえた気がしたんだよね。
他にもテニス部で迷ったんだ。
テニスは小学生の時、半年くらいだけどコウと一緒に習っていた。
経験したことのあるスポーツの方がやりやすいかなって思ったけど。
でも部活はこれから三年間、続けることだもんね。
だったら体験入部で一番面白そうと思ったバドミントン部に入ることに決めたんだ。
「お互い頑張ろうね」
美優がニコッと笑顔を見せる。
部活が違っても私たちの友情が終わるわけじゃない。
これから先、どんな未来が待っているんだろう。
雲一つない空で太陽がピカピカと輝いている。
きっと楽しい中学校生活が待っているよね。
空に向かって、そう心の中で呟いた。
放課後、そんなウキウキ気分で初参加のバドミントン部に行ってみると……。
「コウ? なんでここにいるの?」
バドミントン部に腐れ縁のコウの姿がいた。
「何でって、俺バドミントン部に入ったんだけど」
ま、まさか。クラスだけではなく部活までコウとかぶってしまうなんて。
「コウがバドミントン部ってなんか意外だな。バスケかテニスに入ると思ってた」
「なんだその偏見は」
直感的にその部活が浮かんだとしか言えないんだけど。
「真澄と違って俺はどんなスポーツでもできちゃうけどな」
腹立つけど、コウの言っていることは事実だ。
悔しいことに運動神経抜群のコウはどんなスポーツもすぐに上手くなってしまう。
それに比べて私は運動が正直、そんなに得意ではないんだよね。
「バドミントンで困ったことがあれば俺が教えてやるよ」
「そんなの余計なお世話ですよ」
つい反射でコウに憎まれ口を叩いてしまう。
ムカつくけど私のことを気にかけてくれているのはわかるんだよね。
そんな私の反応にも慣れっこなのか「ま、これからもよろしくってことで」と言って、先輩達のところに戻っていった。
どういうわけかコウとはいつも一緒になってしまう。
これも腐れ縁ってことか。
周りは知らない人ばかり。部員の数は多いけど見た感じ同じクラスの人はコウくらいしか見当たらない。
誰も知らないよりはコウがいてくれて助かったかも。
ま、これも新しい挑戦だ。
バドミントン、頑張ってみよう!
ドキドキソワソワしながら、一年生らしい女子グループに声をかけてみることにした。
中学校に入学してから二週間。
まるで早送りでもしているみたいに一瞬で過ぎてしまった。
「うん、決めたよ」
「真澄はどこの部活にするの?」
この期間で部活の体験入部に色々行ってみた。
部活選びってこれからの中学校生活を送る上で大切な選択だよね。
だから一生懸命考えたんだ。
「私は……」
ゴクリとつばを飲み込む。
自分の決断を信じるしかない。
「バドミントン部に決めた」
予想外だったのか美優はくりくりとした大きな瞳をさらに大きくした。
そして、すぐに「そっか、頑張ったね」と笑顔になった。
正直、部活選びはかなり迷った。
美優が小学生の頃から続けているバスケ部に入ることはわかっていた。
バスケ部に入って美優と一緒の部活をするのも楽しそうだなって思ったけど。
心の奥で、違うそうじゃないって言っている声が聞こえた気がしたんだよね。
他にもテニス部で迷ったんだ。
テニスは小学生の時、半年くらいだけどコウと一緒に習っていた。
経験したことのあるスポーツの方がやりやすいかなって思ったけど。
でも部活はこれから三年間、続けることだもんね。
だったら体験入部で一番面白そうと思ったバドミントン部に入ることに決めたんだ。
「お互い頑張ろうね」
美優がニコッと笑顔を見せる。
部活が違っても私たちの友情が終わるわけじゃない。
これから先、どんな未来が待っているんだろう。
雲一つない空で太陽がピカピカと輝いている。
きっと楽しい中学校生活が待っているよね。
空に向かって、そう心の中で呟いた。
放課後、そんなウキウキ気分で初参加のバドミントン部に行ってみると……。
「コウ? なんでここにいるの?」
バドミントン部に腐れ縁のコウの姿がいた。
「何でって、俺バドミントン部に入ったんだけど」
ま、まさか。クラスだけではなく部活までコウとかぶってしまうなんて。
「コウがバドミントン部ってなんか意外だな。バスケかテニスに入ると思ってた」
「なんだその偏見は」
直感的にその部活が浮かんだとしか言えないんだけど。
「真澄と違って俺はどんなスポーツでもできちゃうけどな」
腹立つけど、コウの言っていることは事実だ。
悔しいことに運動神経抜群のコウはどんなスポーツもすぐに上手くなってしまう。
それに比べて私は運動が正直、そんなに得意ではないんだよね。
「バドミントンで困ったことがあれば俺が教えてやるよ」
「そんなの余計なお世話ですよ」
つい反射でコウに憎まれ口を叩いてしまう。
ムカつくけど私のことを気にかけてくれているのはわかるんだよね。
そんな私の反応にも慣れっこなのか「ま、これからもよろしくってことで」と言って、先輩達のところに戻っていった。
どういうわけかコウとはいつも一緒になってしまう。
これも腐れ縁ってことか。
周りは知らない人ばかり。部員の数は多いけど見た感じ同じクラスの人はコウくらいしか見当たらない。
誰も知らないよりはコウがいてくれて助かったかも。
ま、これも新しい挑戦だ。
バドミントン、頑張ってみよう!
ドキドキソワソワしながら、一年生らしい女子グループに声をかけてみることにした。