【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私

2.

 散歩から戻れば、今日も朝からぐったりソファに倒れ込む。リネットの様子を微笑ましく見ているラウルは、食堂に朝食を取りに行ったようだ。
 リネットはふかふかのクッションを抱きしめ、ラウルが来るのを待っていた。
(……やっぱり昨日は、ここで寝たはずなのに)
 それなのにラウルと一緒にベッドで眠っていた事実が解せない。
(それに、わりと紳士的な人……よね?)
 アルヴィスと比べても、ラウルのほうがぐっと魅力的だ。それは容姿がというよりは、性格や物腰なども含めて。
 ただ、あのおせっかいさえなければ、周囲に女性が絶えなかっただろう。おせっかいによるウザさは彼の魅力を半減どころか、八割減くらいさせている。 
 リネットはクッションを抱きしめごろごろしているはずなのに、眠気はいっこうに襲ってこなかった。昨日は散歩から帰ってきたあとは動きたくなくて半分意識を失っており、さらに知らぬ間に朝食をとった挙げ句、気がついたら部屋にぽつんと一人という状況だった。
 しかし今日は眠くない。身体は疲れているものの、動けないというほどではない。動きたくないだけで。
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