【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「リネットは面白いな」
「団長さんほどではないと思いますけど? 私のような面倒くさい人間をかまうなんて……」
「前にも言ったように、今の俺は君がいないと生きられないからな」
「だったら! やっぱりあのときエドガー先輩を選んでおけばよかったんですよ。もしくはヒースさんとか」
「男性と女性が幾人かいて、その中から誰か一人をキスの相手に選ばれなければならないと言われた、まずは女性から選ぶ。だが、ヒースとキスをしなければ死ぬと言われたら、仕方なくヒースを選ぶ……」
 やはりリネットが女性だから選ばれたのだ。さらに独身だから、ブリタよりもリネットが選ばれた。
 わかっていたというのに、それを改めて言われてしまえば、なぜかがっかりしている自分がいる。
 その感情を悟られないようにと、平静を装ってパンを手に取った。
「今日はパンも食べるんだな」
 本当にラウルはめざとい。リネットの変化を見逃さない。
「そうですね。団長さんがパンも食べろと言いましたから。あとでガミガミ言われるのもうるさいので」
「俺の言うことを、素直に聞いてくれて嬉しいよ」
< 145 / 339 >

この作品をシェア

pagetop