【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 今日も目的は、地下書庫の禁帯出の本。
 昨日は、この国の呪いの歴史について調べようとしたところ、ラウルがやってきて閉館の時間だと告げた。だから今日はそこから調べ始める。
 呪い事典にはありとあらゆる呪いの種類が記載されていたが、どの呪いがどの地方にというのは大雑把な分類になっている。
 リネットは各地区にどのような呪いがあるのか、それを細分化しようとしていた。そうすることで、ヤゴル地区がどんな場所であったのかが見えてくるものがある。
 書棚はリネットの背丈の何倍もあるため、上のほうにある本を取るためにははしごを使わなければ届かない。リネットはそれによじ登って、本のタイトルを確認していく。
(あった……これだ……)
 リネットが選んだのは伝承について書かれた本。片手で持つのがやっとなくらい、分厚い本だ。それを手にしてそろそろとはしごを降りる。
 いつもの席に戻って、リネットは本の中身を確認し始めた。薄暗い地下書庫の空気がひんやりと肌を包み、ページをめくる音だけが響く。
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