【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 葡萄酒の香りが口の中に広がり、お肉もすっととけていく。
「これも美味しいです」
 もぐもぐと口を動かすリネットを、ラウルがじっと見つめている。
「ん? どうかしました?」
「いや……初めて会ったときよりも、顔色がよくなったし、肉付きもよくなったなと」
「肉付き……?」
 リネットが声色を低くして聞き返すものだから、ラウルも自分の失言に気がついたようだ。彼にはそういうところがある。
「いや、こう。ふっくらしてきたなと」
「それを肉付きというのでは……?」
 まったくもってフォローになっていない。だが、そういうところも彼らしいし、リネットとしては肉付きがよいとかふっくらと言われてもさほど気にしない。
 だが、慌てるラウルが微笑ましく、目が離せない。
「いや、だから。太ったとかそういうことではなく、健康的になったと、そう言いたかっただけだ」
< 229 / 339 >

この作品をシェア

pagetop