【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「ラウルさん。どうかしました?」
 そんなリネットとは正反対に、ラウルがどこか沈んでいるようにも見えた。
「いや?」
「もしかして、これが食べたかったとかですか?」
 リネットが食べているのは、お肉がとろとろにやわらかくなったシチューだ。お肉だけでなく、野菜までもが口に入れるととけていく。
「はい。ラウルさん」
 シチューをのせたスプーンを、リネットはラウルの口元に差し出した。
「いつもラウルさんに食べさせてもらっているので」
 照れ隠しのつもりで、リネットはへへっと笑う。
 ラウルは驚いたのか、少しだけ目を大きく開いたが、すぐにそのスプーンにぱくついた。
「うん。これも美味いな。こっちも食べてみるか?」
 ラウルが食べていたのは、肉を葡萄酒で煮込んだもの。それをナイフで切って、フォークに刺したところでリネットの口に運ぶ。
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