【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 また三人は好き勝手言っていたが、リネットは意に介さず。
「それよりもさ。デートの醍醐味って待ち合わせじゃないの?」
 エドガーのそんな声が聞こえたが、リネットは手元の資料に再び視線を落とす。
 リネットが調べて、『毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪い』についてわかったことをまとめたもの。
・呪いを受けてから三日以内に「おはようのキス」をしなければならない。
・毎日「おはようのキス」をしないと、発情する。具体的には、前回の「おはようのキス」の一日後から興奮状態に陥り、さらに一日キスをしなければ、「おはようのキス」をするまで性交渉し続けなければ死ぬ。
・「おはようのキス」の濃さによって次のキスの間までのムラムラ時間が変わる。濃ければ濃いほど平穏に過ごせるが、軽いキスであれば、すぐにムラムラしてしまう(らしい)。
・呪いによる発情状態以外で性交渉に及んだ場合、命の保証ができない(その可能性がある)
・呪いの発端はゴル族の両片思いカップルをくっつけるためのもの。
 そこでリネットは、ここに薬の力を加えたらどうなるのかを考えていた。つまり発情を抑える薬だ。万が一、リネットがラウルに対して「おはようのキス」ができなかった場合に備えても兼ねて。
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