【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
薬の力が勝つか、呪いの力が勝つか。
これで薬の力が勝つようであれば、呪いを解くヒントがそこにあるのではないだろうか。
それもあって、薬草園を見てみたかった。どのような薬草が育てられているのか。そしてその薬を作れるかどうか。
普段、魔法師が騎士団に依頼するのは、怪我の治療に用いるものや、体力回復を促す薬に必要な薬草が主である。あとは解熱剤や咳止めなど、そういった薬作りに必要なもの。
薬草には呪いに使えるものもある。もちろん、毒になるものも。それもあって、知識に長ける魔法師が勝手に栽培するのは危険だということで、騎士団の管轄になっているらしい。
そういう考えもあるのだなと感心したリネットだが、やはり必要なときにすぐに利用や確認できないのは不便だった。
だからリネットは、ラウルと一緒に薬草園へ行けることを楽しみにしていた。
騎士団の人間が側にいて監視さえしていれば、魔法師が薬草園に入ることも可能となるのだ。
「それほど楽しそうにされると、俺としては複雑な気持ちだな」
官舎から薬草園へ向かう途中、リネットの顔はずっとにやけたままだった。外に出るときは、ラウルからもらった葡萄色の帽子をしっかりかぶる。
これで薬の力が勝つようであれば、呪いを解くヒントがそこにあるのではないだろうか。
それもあって、薬草園を見てみたかった。どのような薬草が育てられているのか。そしてその薬を作れるかどうか。
普段、魔法師が騎士団に依頼するのは、怪我の治療に用いるものや、体力回復を促す薬に必要な薬草が主である。あとは解熱剤や咳止めなど、そういった薬作りに必要なもの。
薬草には呪いに使えるものもある。もちろん、毒になるものも。それもあって、知識に長ける魔法師が勝手に栽培するのは危険だということで、騎士団の管轄になっているらしい。
そういう考えもあるのだなと感心したリネットだが、やはり必要なときにすぐに利用や確認できないのは不便だった。
だからリネットは、ラウルと一緒に薬草園へ行けることを楽しみにしていた。
騎士団の人間が側にいて監視さえしていれば、魔法師が薬草園に入ることも可能となるのだ。
「それほど楽しそうにされると、俺としては複雑な気持ちだな」
官舎から薬草園へ向かう途中、リネットの顔はずっとにやけたままだった。外に出るときは、ラウルからもらった葡萄色の帽子をしっかりかぶる。