【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
ブリタの視線は、ラウルのすべてを見透かすかのよう。
ラウルは一瞬言葉に詰まったが、胸の奥にたぎる決意を言葉に変える。
「俺の呪いがきちんと解けた日には……求婚する予定です」
それを聞いたブリタは、ふんと鼻で笑う。
「リネットの素性は聞いたのかい?」
「はい。帝国のことも、スサのことも。そして今では、このセーナス王国民であることも」
「そしてあんたはハリー伯爵令息」
「身分的には何も問題はないかと」
ブリタは小さく笑い、言葉を続ける。
「リネットをセーナス王国民とするときにね。彼女を養子として迎えてくれたのは、平民だよ。彼らは金のために彼女を養子とした。ただそれだけさ。リネットは名ばかりのセーナス王国民だ」
ラウルがハリー伯爵家の猶子であっても、貴族であることに変わりはない。
一方、リネットはスサ小国の王女という出自を持ちながら、セーナス王国では平民の身分。彼女と結ばれるためには、身分の壁を越える工夫が必要となる。
ラウルは一瞬言葉に詰まったが、胸の奥にたぎる決意を言葉に変える。
「俺の呪いがきちんと解けた日には……求婚する予定です」
それを聞いたブリタは、ふんと鼻で笑う。
「リネットの素性は聞いたのかい?」
「はい。帝国のことも、スサのことも。そして今では、このセーナス王国民であることも」
「そしてあんたはハリー伯爵令息」
「身分的には何も問題はないかと」
ブリタは小さく笑い、言葉を続ける。
「リネットをセーナス王国民とするときにね。彼女を養子として迎えてくれたのは、平民だよ。彼らは金のために彼女を養子とした。ただそれだけさ。リネットは名ばかりのセーナス王国民だ」
ラウルがハリー伯爵家の猶子であっても、貴族であることに変わりはない。
一方、リネットはスサ小国の王女という出自を持ちながら、セーナス王国では平民の身分。彼女と結ばれるためには、身分の壁を越える工夫が必要となる。