【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 そんな彼女に、結婚したいから王女に戻ってくれと言えるだろうか。
「彼女は、この国の魔法師で居続けることを望んでいます。だから、スサには……」
「たわけ。そなたの彼女への想いは、そんなものなのか?」
 ラウルはむっとする。リネットへの想いはそんなものではない。だから、この国の魔法師でありたいリネットの考えを尊重したいのだ。
「先ほども言っただろう? この国の魔法師は、今は自国民しか認めていない。今はな。だが、懸念点がなくなれば、他国の者も受け入れたいと思っている」
 国王が言うことが実現できれば、リネットはスサ小国の王女でありながらも、このセーナス王国民の魔法師になれるということだ。
「懸念点……ですか。それは?」
「帝国だ。帝国に魔法師を引き抜かれること……いや、あそこは独身女性を側妃という名目で連れ去ることをする国だからな。その制度を使われて我が国の魔法師たちを引き抜かれたらたまったものではない」
「どういうことですか!」
 ラウルはつい声を荒らげていた。今の話が事実であれば、皇帝は再びリネットを手に入れることが可能となる。
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