【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「そうか……だったら、おまえの恋人に聞いてみるがいい。だが、ラウルよ。帝国の頭を入れ替えれば、そんなふざけた決まりなど、なくすことができるのではないのか?」
何も言えないラウルは、国王を睨みつけることしかできない。
しかし国王はそんな視線も意に介さず、白磁のカップに手を伸ばす。
「せっかく淹れてくれたお茶だ。飲んでから帰りなさい」
先ほどまで立ち上がっていた湯気は、もう見えない。ラウルは一気に飲み干して、席を立つ。
「俺への話は以上でよろしいでしょうか?」
返事がないのは肯定という意味だ。
「それでは、失礼します」
ドスドスと足音を響かせ扉へ向かえば、侍従がぎょっとしながらも扉を開ける。本当は自分で開けて閉めて、扉に八つ当たりしたいくらいだ。
扉が閉まり、向こうの空間と隔てられ、ラウルはふぅと息を吐いた。
「……終わったのか?」
何も言えないラウルは、国王を睨みつけることしかできない。
しかし国王はそんな視線も意に介さず、白磁のカップに手を伸ばす。
「せっかく淹れてくれたお茶だ。飲んでから帰りなさい」
先ほどまで立ち上がっていた湯気は、もう見えない。ラウルは一気に飲み干して、席を立つ。
「俺への話は以上でよろしいでしょうか?」
返事がないのは肯定という意味だ。
「それでは、失礼します」
ドスドスと足音を響かせ扉へ向かえば、侍従がぎょっとしながらも扉を開ける。本当は自分で開けて閉めて、扉に八つ当たりしたいくらいだ。
扉が閉まり、向こうの空間と隔てられ、ラウルはふぅと息を吐いた。
「……終わったのか?」