【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
ラウルが自然と手を差し出してきたが、リネットにとってはこれも予想外のもの。どうしたものかと、悩んでいたら。
「君はふらふらしていて危ないからな。この手を取りなさい」
「はい。それでは失礼します」
繋がれた右手から、ぬくもりが伝わってきた。
誰かと手を繋ぐのは、いつ以来だろう。ブリタはいつもリネットの手を引っ張っていくが、あれは手を繋ぐとはまた違った感覚。厳密には手首をがしっと掴んで引っ張っていく。
「……ふふっ」
考えてみれば、ブリタとラウルは似ているところがある。リネットの着替えを手伝うのもそうだし、なんとなくまとわりつく空気感が似ている。
それに気づくと、無性に笑いが込み上げてきた。
「なんだ? 眠すぎて、頭がおかしくなったのか?」
「団長さん。意外と失礼なんですね。違いますよ。ちょっと考え事をしていただけです」
「君はふらふらしていて危ないからな。この手を取りなさい」
「はい。それでは失礼します」
繋がれた右手から、ぬくもりが伝わってきた。
誰かと手を繋ぐのは、いつ以来だろう。ブリタはいつもリネットの手を引っ張っていくが、あれは手を繋ぐとはまた違った感覚。厳密には手首をがしっと掴んで引っ張っていく。
「……ふふっ」
考えてみれば、ブリタとラウルは似ているところがある。リネットの着替えを手伝うのもそうだし、なんとなくまとわりつく空気感が似ている。
それに気づくと、無性に笑いが込み上げてきた。
「なんだ? 眠すぎて、頭がおかしくなったのか?」
「団長さん。意外と失礼なんですね。違いますよ。ちょっと考え事をしていただけです」